高田本山 専修寺 2020年8月13日
津市のおすすめポイントを求めて、津駅の観光協会案内所へ!
案内所の方によると、まずは"高田本山 専修寺"がおすすめということでした。
中でも平成29年に国宝指定された御影堂は「全国の寺院木造建築の中で5番目に大きい」そうで、観光協会の方曰く「津の学生は社会見学などで御影堂をたいてい見ているので、奈良の東大寺を見ても驚かないんですよ」とのこと。
「三重県で行きたいところ」と言うと鈴鹿山脈や温泉、伊勢・志摩などに目を奪われがちですが、県庁所在地である津市に立派な国宝級の寺院があるぞということで、最初のブログのお題として"高田本山 専修寺"を選ぶことにしました。ちなみに私は最初「せんしゅうじ」と読んでいましたが、正解は「せんじゅじ」です。
観光協会の方が専修寺を語るときの熱が、他の場所とのそれとは違った感じを受けました。津市の中心地近くにあり、駅近でアクセスも良く、さらには無料で国宝が見れるということで、確かに津の見どころの筆頭に挙げられるのもうなずけます。
この日は車で移動したのですが、高田本山の敷地のすぐ近く、JR紀勢線一身田駅と高田本山の敷地の間に無料の専用駐車場がありました。
駐車場のすぐ近くに一身田駅。高田本山には車でも電車でもアクセス便利ですね。無人駅なのに立派!
一身田駅から歩いてみると…
門が見えてきました。思ったより門がデカい!
パンフレットによると、最初に見えるのが"如来堂"というお堂に続く"唐門"という門です。
お寺の建築物に関して、寺院、神社の新築や改修を手掛けるカナメ株式会社のHP『カナメの社寺建築』のコンテンツ『社寺建築の豆知識』の説明が分かりやすかったのでオススメです。
"唐門"とは??『社寺建築の豆知識 門の種類(寺院編)』を参照させていただくと、「唐破風を設けている門の総称」とのこと。
"唐破風"とは???wikipedia『唐破風』によると「日本の城郭建築などにみられる頭部に丸みをつけて造形した破風の一種」。破風というのが、門の屋根の正面にあるマルっとした部分みたい。
唐門と通り過ぎると"山門"が見えてくるのですが、遠目から見てもご立派です。
近くで見ると迫力がすごいです。
山門をくぐると…
国宝"御影堂"が。立派だなぁ!
立派です。ここまで巨大な建築物なのに、近づけば緻密な細工がどこまでも続いていて、巨大さと緻密さのギャップに執念や執着を感じます。立派な建物。費用対効果なんて考えていたら、こんな建物を作ろうと思わないでしょう。しかし、そのにじみ出る執着がゆえに人を惹きつける。日本に住んでいると日常に取り込まれてしまって、それがそうだということを忘れがちですが、その執着を宗教と呼ぶのかもしれません。
御影堂のお隣に在りますのは"如来堂"という、こちらも国宝建築物です。唐門から入って真っすぐ行くと、この如来堂なのですが、如来堂も唐破風?ですね。何か組み合わせの理由がありそうです。後から写真を見ているとこういうことに気が付きますね。
昔の木造建築はとにかく屋根が異様ですよね。巨大な建築物である自信の重さを支えるべく設計され、かつ美しく在らねばならないなんて。そしてそれを組み上げてしまうなんて。
公式HPには御影堂、如来堂ともに内部の様子まで紹介されています。内部は写真撮影自体はOKですが、個人での鑑賞用にのみ許されていますので、残念ながらここでご紹介することができません。鳥の彫り物がたくさんあるのですが、屋根の組み方などの重厚な外観とは裏腹にどことなくポップな表情をしているように感じます。そしてカラフル。かわいいと言っても良い雰囲気です。
写真奥の建物が御影堂で、手前が如来堂です。御影堂と如来堂は渡り廊下のような通路で繋がっており、その廊下は"通天橋"と呼ばれています。こちらは重要文化財建築物だそうです。
上の写真は山門から入ってすぐ右手にある"茶所"という建物の内部なのですが、ここはその名の通りカフェになっており、お土産なんかも売っている場所です。イケメンキャラの立て看板みたいなものもありました。
三重の魅力は何かと言われると、正直なところ「人が少ないところ」という部分が大きいのですが、同じようなものを愛する同志にはこの魅力を伝えたい。
少なくとも私の家族や友人には「いい所だよ!」と胸を張って伝えたい。そんな三重の中心地、津市にある「いい所」でした。